
日本放送協会(NHK)とやまがたぐらしのコラボ企画も3年目に突入!
今年はなんと……、
山形の夕方の顔ともいえる番組「やままる」の裏側に潜入してきました!!!
「やままる」には、スポーツコーナーの「スポまる」や、視聴者とつくる「みんなで山形撮影隊 とてけろ」など、人気のコーナーがいくつもあります。
しかし今回、やまぐら取材班が密着したのは
【気象情報コーナー】!
ふだん見ることができない、テレビ局の裏側にも大注目です。
目次
1.やままるとは?
「やままる」は、NHK山形が平日18時10分から放送している夕方のニュース番組です。
山形の最新ニュースはもちろん、スポーツや暮らしに役立つ情報を、地域ならではの視点でお届けしています。
その中でも、毎日の生活に欠かせないのが「気象情報コーナー」。
変わりやすい山形の天気を、わかりやすく・親しみやすく伝えてくれるのが、気象予報士・長谷川麻衣さんです!
2021年からやままるの気象情報コーナーを担当している長谷川さんの1日に密着し、天気予報が生まれる舞台裏に迫りました!
2.気象予報士 長谷川麻衣さんの1日に密着!
①9:00~ 寒空の下、春探しに奮闘!フィールドワークへ
取材当日の2025年3月5日、集合場所はまさかの霞城公園!?
この日はちょうど二十四節気の一つである「啓蟄(けいちつ)」。
冬眠していた虫たちが目覚め、春の訪れを感じ始める頃だったんです。
「春を探しに行きましょう!」という長谷川さんの一言で、霞城公園でのフィールドワークがスタート!
早速マイルーペを取り出して虫探しをする長谷川さん。

どこに虫がいそうですか?

木のくぼみや石の下ですね。
今日は寒いので、隠れているかもしれません!
そうなんです。
この日の山形市はまさかの雪!!
(数日前は春のようなポカポカ陽気だったのに……。)
冷たい風に吹かれながらも、一生懸命観察する長谷川さんの姿が印象的でした。

ん~、なかなか見つからないですね。

この寒さでは、虫たちもまだ冬ごもり中かもしれませんね。

先週末はだいぶ暖かくなっていたのですが、今日はとくに冷え込みましたもんね。
もう1つ春の訪れを確認したい場所があるので行きましょう!
向かったのは、旧済生館本館前の梅林。
よ~く見てみると、つぼみが膨らんでほんのりピンク色に色付いていました!
膨らんだ梅のつぼみに雪や氷がついている貴重な様子も発見!
見つけたものはしっかりと記録に残します。
天気予報はデータをもとに作るものですが、長谷川さんはそれだけに頼らず、実際に自分の肌で感じることを大切にしています。
気温、湿度、風速——
なんと、これらの変化を体感で把握できるのだとか!

数字でわかることも大事ですが、体で感じる天気こそが、みなさんの日常につながるものだと思っています。
だからこそ、長谷川さんの天気予報はわかりやすく、心にスッと入ってくるんですね。
②12:00~ NHK放送局へ!準備の裏側は?
霞城公園での春探しを終え、NHK山形放送局へ!
放送局の中にお邪魔すると、本番用のステキな衣装に着替えた長谷川さんが!
早速天気図の解析を始めていました。
とにかく1つ1つの作業が早い!
やまぐら取材班もしばらく見入ってしまいました。
12時20分、この日の夕方に放送する「やままる」の打ち合わせが始まりました。
今日の放送を担当する羽隅将一アナウンサーと小川あんずキャスターの姿も!
ふだん見られない番組準備の打ち合わせの様子に、我々も緊張感が走ります。
打ち合わせなので、30分くらいかかるのかな?と思っていたのですが、
なんと10分程度で終了!
NHKスタッフのみなさんの手際の良さに、とにかく驚くばかりです‥‥!
そして長谷川さんは、編責(編集責任者) 宗石さんの元へ。
スマホ画面を見せながら話していたのは、今日の天気予報で伝えたい内容のことでした。

今日の午前中に霞城公園に行ったのですが、寒さで虫がなかなかいなかったんです。
先週末のあたたかかった日に見つけた虫のことを紹介するのはどうでしょうか?

それじゃあ、その虫の名前や生態などを調べてみましょうか。
そこがクリアできればOKです!

わかりました!
梅の花のつぼみについても、春の訪れの1つとして取り上げたいと思っていますが、どうですか?

梅の花いいですね!ぜひお願いします!
放送内容が状況を見ながら当日に決定することにまたまたびっくり!
リアルタイムで調整しながら作られる「やままる」の天気予報。
私たちが毎日何気なく見ている天気予報の裏側には、柔軟な対応力とプロの判断が詰まっているんですね。
③13:00~ 画像も原稿も自分で作成?本番に向けた準備がスタート!
打ち合わせが終了し、ここからは長谷川さんの本番に向けた準備の時間です。
作業の様子を見せていただきました。
……!?
これはもしかして「やままる」の天気予報コーナーでよく見る画像!?
なんとこの画像、毎日長谷川さんが作成しているんです!
勝手ながら、専門のスタッフさんが作成していると想像していたので、これまた驚きです。
とっても見やすくてわかりやすい!
この画像の作成だけでなく、原稿も長谷川さんが作成します。
最新の気象情報を調べながら、1人で何役もの仕事を丁寧に進めていました。
しばらくすると、そこに現れたのは‥‥伊藤亮太アナウンサー!!
やまがたぐらしでも2年連続で取材させていただきました。

やまがたぐらしさんお久しぶりです!
今回は!?

伊藤アナ、お久しぶりです!
今回は「やままる」にお邪魔していて、長谷川さんに密着させていただいてます!

それはいいですね!撮れ高すごいはずですよ!

ちょっと、プレッシャーをかけてますか?
緊張するのでやめてください‥!!笑
そんな冗談交じりのやりとりで、和やかな雰囲気が漂いました。
中継やロケなどでこの2人のやりとりを見たことがある方はわかると思いますが、絶妙な掛け合いが本当に楽しいんです!
テレビの中だけでなく、ふだんもこんなによい雰囲気なんですね。
突然「やまがたぐらしさん!」と呼ぶ声が。
なんと羽隅将一アナウンサーが声をかけてくださいました。

長谷川さんはイラストの腕がプロ級で、なぞかけが上手・・・。
得意なものがいっぱいありますが、
特におじぎがステキなのでぜひ見ていただきたいんですよ!

おじぎですか!
確かに長谷川さん、姿勢もとっても美しいですもんね!

「やままる」の最後にいつも皆でおじぎするのですが、長谷川さんは画面が切り替わって
も最後の最後までしっかりやられていて。残り15秒はスタジオから外の映像に切り替わ
るので画面には映っていないんですが、終わりまで深々と。その姿を見るたびに
いつも丁寧だなあと思っているんです!」

それは羽隅さんの教えですよ!
皆で最後にしっかり揃えましょう、ということで‥!

そのステキなおじぎ、見てみたいです!!
無茶ぶりでしたが、笑顔で本番さながらのおじぎを披露いただきました。
息ぴったりで本当に美しい!
テレビでは何気なく見ていたあのおじぎに、こんなエピソードがあったとは……。
みなさんも、番組の最後のおじぎ、ぜひ注目してみてくださいね!

NHK 山形で気象予報士はたった1人。代わりはいません。
そんななか、ここまで丸4年間、1日も休まずにやままるに出演しています。
鼻声の時もありますが、「気合い入れています。絶対に休みません!」と言う責任感
の強い人なんです。
そんな温かいやりとりが繰り広げられる中、夕方の放送に向けた準備は着々と進んでいきます。
どこにいても、長谷川さんがスタッフと楽しそうに会話する姿が。
その温かな人柄が、周囲の空気まで和やかにしていました。
④15:00~ いよいよ近づく本番!直前の確認事項は念入りに
15時になり、やままるの最終打ち合わせが始まりました。
先程の打ち合わせより、さらに綿密に組まれたスケジュールを全員で確認します。
長谷川さんが提案していた虫の話ですが、虫の名前などが正確にはわからなかったため放送見送りに…。
そのため、この日の放送は「梅の花」と「虫探し」について取り上げることに決定しました。
このように内容が変更になることも珍しくないそうです。
画像の作成が完了し、長谷川さんはスタジオへ向かいます。
やまぐら取材班も一緒にスタジオに入ると、その光景に驚きました‥‥。
こちらをご覧ください。
一面グリーンのスタジオ!!!
これには驚きました。
見慣れたあの「やままる」の背景、実はCGだったんです。
長谷川さんが立つ位置や、指し示すポイントも、すべてグリーンバックでの撮影。
こんな風に立って話しているのですが、
画面越しに見ると、こんな映像に!
これはすごい!
モニターを見ながら、入念に立ち位置を確認します。
実際には何も映っていない空間に向かって、的確に棒をさして説明する長谷川さん。
この正確な動きが、視聴者のみなさんにわかりやすい天気予報を届ける秘密なんですね!
放送のモニターチェックは完了です!
デスクに戻りスマホを取り出す長谷川さん。
ほっと一息つくのかと思いきや、スマホのタイマーで時間を計りながら解説の練習を始めたんです!
生放送は秒単位の世界。
時間内に正確な情報を伝えるためには、解説の内容や流れを頭に入れておくことが欠かせないそうです。
練習を終えると、今度は小川キャスターとなにやら話し始めました。
本番同様の最終読み合わせの時間です。
2人はとにかく息がぴったり!!
実際の放送を意識して、言葉のやり取りやタイミングをしっかりと確認しています。
時間ギリギリまで天気の予報をチェックし、最終の見通しを立てる長谷川さん。
この日の「お天気まいポイント」は雨から雪へ!
いよいよ放送時間がせまってきました。
後編では、いよいよ本番に挑む緊張の時間へ——